
アルパカって。。。
アルパカは南米ペルー、ボリビアを中心としたアンデス山脈の寒い高地に生息しているラクダ科の動物で、ビクーニャ・グアナコから派生したものをいいます。極めて良質な体毛を具えており、古来より衣類を始めとする生活用品への体毛の加工利用が品種改良の目的でした。
主な分布と生息頭数
南アメリカ大陸の、特にペルー、ボリビア北部、チリ北部の、海抜およそ3,500 - 5,000mのアンデス湿潤高原地帯で放牧されています。 現在はアメリカ合衆国やヨーロッパ、ニュージーランドでアルパカ牧場やペットとして飼育されています。 特にアメリカではペットとして飼っている人も増えています。
現在ではニュージーランドに約12,000頭、オーストラリアに約100,000頭以上、アメリカに約60,000頭、ペルーでは約4,000,000頭ものアルパカが各国で生息しています。

アルパカの種類
「スリ」
殆どがプーノ地方に生息し、国内総数の15%を占めています。上品ですべすべとした感触があります。体から19マイクロメートルの太さで体に平行して40cmの長さにまで成長します。殆どが白です。
「ウアカヤ」
国内総数の85%を占めていて、灰色、こげ茶、茶色が主です。繊維には大きく分けて3種類あります。
アルパカの毛の種類とその他の毛との比較
生地として最高級品質とされるのは、生まれて初めて刈り取ったアルパカの毛で作ったもので、「ベビーアルパカ」と称されます。1回の採毛量は3kgほどで、隔年に刈り取りを行います。1頭のアルパカからの刈り取りは生涯で3〜4回ほどに過ぎません。
南米古来の動物で毛を用いるのは、ビクーニャおよびアルパカ、ラマおよびグアナコの4種です。ビクーニャとアルパカはいずれも毛が重要視されますが、アルパカの場合、毛の品質と量の点で優れています。
ロイヤルアルパカ
繊維 19マイクロメートルから20マイクロメートル
ベビーアルパカ
22マイクロメートルから23マイクロメートル
高級アルパカ
25マイクロメートルから26.5マイクロメートル
これら高級な繊維の優れた特徴は、顕微鏡で見ると中にスポンジのような空洞があります。
そのためにとても軽く熱を保つことができます。
他の高級繊維と比較しても湿気を殆ど吸い込まず、燃えにくく伸縮力が持続します。
人々との生活
古代インカ帝国の頃から、アルパカは人々の暮らしを支えてきました。なめらかで柔らかく、保温性に富んだこの毛をインディオたちは彼らの民族衣装であるマントやポンチョに加工して厳しい冬を乗り越えてきました。やがてそれが人々の目に留まり、上質で暖かい繊維が王族にも愛され、使われるようになったのです。
アルパカで生計を立てていた放牧民たちは、より優れた繊維を得るために数多くの品種改良を試み成功してきたのです。